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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科20巻5号

1966年05月発行

文献概要

特集 周産期傷害

周産期傷害と後遺症の問題—帝王切開の既往を有する婦人の次回分娩

著者: 中嶋唯夫1 岡郁也1

所属機関: 1日本赤十字社産院

ページ範囲:P.353 - P.360

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はじめに
 近年における帝王切開(以下帝切と略す)の実施頻度の増大は,本邦のみならず欧米においてもいちじるしく,一方このような傾向の中にあつても慎重論を唱えるものもあり,実施頻度は教室あるいは施設の指導者の考えによつて差異が見られるようである。
 この頻度上昇の因として全般的に母児の予後改善に基づく適応の拡大,社会的適応,児側適応の増加等があつて,減少した重症妊娠中毒症の適応例等を遙かに凌ぐ,この他骨盤位に対する帝切の積極的実施者および経腟誘導に主眼をおくもの等によつても実施頻度が異なるが,すでにわれわれの調査にも示したごとく高年初産のいちじるしい増加,特に35歳以上の高高年初産婦(仮称)の増加も認められ,このような症例での帝切実施頻度あるいは諸産科手術頻度が異常に高い。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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