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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科20巻5号

1966年05月発行

文献概要

日常診療メモ・27

骨盤位と横位の処置について(その1)

著者: 清水直太郎1

所属機関: 1九州大学温研産婦人科

ページ範囲:P.365 - P.368

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 骨盤位の分娩は正常の頭位分娩にくらべると特に児にとつて危険が多い。分娩のさいの児死亡率をみると,正常分娩では初産で1.5〜3.4%,経産で1.1〜3.6%であるのに対して,骨盤位分娩では初産で6.7〜15.8%,経産で4.8〜9.7%(小畑)であり,初産経産いずれも骨盤位分娩が正常分娩の数倍以上を示し,ことに軟産道の抵抗が強い初産婦の場合に著差がある。
 これは(1)児頭が娩出する前に臍帯が児体と産道との間に挾まれて強く圧迫される危険が多いこと,また(2)児体のうちでもつとも大きくて硬い頭部が最後に残るために,分娩第2期末になつて分娩の進行がとまりやすいこと等が主因である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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