文献詳細
臨床
文献概要
はじめに
頸管妊娠はきわめてまれな疾患であり,臨床的に診断をつけ難く,ほとんどの報告例は術後に確診されたものである。本邦では1953年九嶋の報告にはじまり,近年やや増加の傾向がみられる。1962年三井らは1953年以降に43例を集計し文献的考察を行なつている。これらはいずれも多量の出血を来して母体を危険にし,子宮の全剔によつてようやく危期を脱しているものが多いのでその臨床的意義は重大である。
著者は最近,無月経に続いて不正出血を来し,切迫流産のごとき症状を示したもので,内診に際して大出血を招来し,術前に頸管妊娠とほぼ確診をえた症例を経験したので報告する。
頸管妊娠はきわめてまれな疾患であり,臨床的に診断をつけ難く,ほとんどの報告例は術後に確診されたものである。本邦では1953年九嶋の報告にはじまり,近年やや増加の傾向がみられる。1962年三井らは1953年以降に43例を集計し文献的考察を行なつている。これらはいずれも多量の出血を来して母体を危険にし,子宮の全剔によつてようやく危期を脱しているものが多いのでその臨床的意義は重大である。
著者は最近,無月経に続いて不正出血を来し,切迫流産のごとき症状を示したもので,内診に際して大出血を招来し,術前に頸管妊娠とほぼ確診をえた症例を経験したので報告する。
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