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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科20巻6号

1966年06月発行

日常診療メモ・28

骨盤位と横位の処置について(その2)

著者: 清水直太郎1

所属機関: 1九州大学温研産婦人科

ページ範囲:P.441 - P.444

文献概要

 前述したような諸注意の下に分娩を誘導介助しても,骨盤位の分娩には正常分娩の場合よりも児の危険がおこりやすいから,初産婦等で軟産道の伸展が不良のためにとくに危険なものには,最初から帝切分娩をすすめる向きがある。
 しかし骨盤位であるがために妊娠中に帝切分娩を決定することは早計のきらいがある。患者の年令,結婚期間,既往分娩の経過等を考えるとともに頭位への転換に努力するのが第一である。これに反して分娩時には臨機応変に,従来よりも帝切を活用することが望ましく,例えば既述のごとく早期破水のあとで臍帯脱—児心音悪化のとき,また不全足位のとき等は,牽出術よりもむしろ帝切が安全な方法と考える。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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