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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科20巻6号

1966年06月発行

文献概要

MY THERAPY in Series・44

新しい卵管疎通検査法について—描写式子宮卵管造影法

著者: 森村正孝1

所属機関: 1大阪市立大学医学部

ページ範囲:P.448 - P.449

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 不妊症患者の卵管疎通検査法の中で機能的所見を加味したものとしてRubin testが,子宮卵管を形態的に調べる目的で子宮卵管造影法が用いられ,一般にこの2つの検査法の併用が行なわれている。しかしながらこの両検査法の検査成績が時に一致しないことが生じ確信ある診断を下し難いことがある。このように検査成績が不確実となる原因として子宮卵管造影法では(1)造影剤の注入圧その他の原因により生ずるUte—rotubal junctionの攣縮(2)子宮附属器剔出術後の子宮筋緊張の低下,子宮内腔の過大による造影剤量の過少(3)造影剤注入圧がUtero—tubal junctionの括約筋の緊張に比し小さい時(4)不適当なレ線撮影時期等があげられ,Rubin testにおいても1)注入ガス圧,純炭酸ガスの卵管子宮筋に対する化学的刺激,性周期の時期,心因的,あるいは疼痛等により生ずる子宮卵管角部攣縮2)ガス洩れ,3)ガスの脈管内浸入等が考えられる。しかしこの2つの検査法を結合すれば子宮卵管の形態と機能を同時に診断しうると共に,上にあげたような診断誤差を生ずるような原因が発生しても波形とレ線像を対比することより容易にこれを発見することができるのではなかろうか。このような考えの下に本教室では,描写式子宮卵管造影法を考案,実用に供し好結果をえている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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