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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科20巻7号

1966年07月発行

特集 産科合併症・2

重症筋無力症と妊娠

著者: 豊倉康夫1 井形昭弘1

所属機関: 1東京大学医学部脳研・神経内科

ページ範囲:P.521 - P.526

文献概要

はじめに
 重症筋無力症は比較的若年の女子に発症する事が多く,したがつて妊娠出産の機会も多いのであるが,重症筋無力症そのものの治療,管理が容易でない場合が多く,妊娠,出産と特殊な条件が加わるため,その対策に種々の配慮が必要とされる。私共は現在までにかなりの数の本症患者を診察し,その臨床像について報告してきた12)が,今回は主として産婦人科領域の問題について自験例をもとに論じ特に月経,妊娠,出産時の対策について概説を試みたい。
 いうまでもなく重症筋無力症は神経筋接合部における障害のため筋の易疲労性が出現する疾患で両側ないし一側の眼瞼下垂,複視,兎眼等のいわゆる眼症状,構語障害,嚥下困難等の球症状等をもつて発病し,ついで四肢および全身の筋力低下をきたし,症状は休息により回復し疲労により増強する特徴がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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