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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科20巻7号

1966年07月発行

文献概要

講座 先天性異常の早期診断とその処置・3

分娩時の診断

著者: 福井靖典1 武者吉英1

所属機関: 1日本大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.537 - P.540

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I.分娩第Ⅰ期および第Ⅱ期における診断
 胎児に奇型がある場合,分娩経過が障害されることがある。分娩第Ⅱ期において正常児は正常な骨盤腔に嵌入し,ほとんどといつてよい位余地を残していないものである。したがつてこのような時期に,もしも胎児全体あるいはその大部分が容積を増しているような揚合には,正常な分娩経過が妨げられることは当然で,増大の程度,骨盤腔の状態によつて完全な障害となつたり,分娩第Ⅱ期を遷延させたりするようになる。胎児の軟部組織,特に正常な揚合最も細い腹部が増大しているような場合には,かなり増大しても分娩を遷延させることはない。これに反して頭部は正常でも骨盤腔にたいして最大の周径をもつているので,わずかな増大でも分娩障害を起こしてくる。分娩第Ⅱ期開始前にすでに一部の応形機能が認められている.さらには頭囲の縮少が産道で行なわれていることは確かである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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