文献詳細
MY THERAPY in Series・45
文献概要
従来,産婦人科領域におけるHor—mone療法は極めて広範であり,多くの疾患に対して効果的に行なわれてきている。しかし一面Hormone療法では多少とも種々の副作用が伴い,これらはときとして,臨床的にははなはだ好ましくない場合があることはいうまでもない。例えば無月経患者に対するEstrogen療法で招来されるホルモン消退出血は心理的にも良効果をもたらし,また事実,無月経の診断などにも利用されるが,発育不全症や機能性出血などの治療時における消退出血発来は,むしろ性周期の混乱や心理的な面でも好ましいことではない。またさらに今日ではEstrogenをはじめとする各種性Hormoneには単に性腺系に対する局所的ホルモン作用のみならず,蚕白,脂質,糖質をはじめ,全身性にひろく代謝への影響を示すことが知られている。この様な意味からいえば,性Hormone療法は真に質的,量的に慎重かつ効果的な治療法が行なわれるべきである。
一方ビタミンK1は血液凝固機転に関与する重要な因子であり,わが領域でも新生児出血や機能性出血等各種の出血に対して汎用されてきたことは周知のところである。しかるに近年FeketeらがK3がコルチコステロイドの作用増強効果をもつ事を報じ,副作用の少ないK1についても同様の効果がしられてきた。
一方ビタミンK1は血液凝固機転に関与する重要な因子であり,わが領域でも新生児出血や機能性出血等各種の出血に対して汎用されてきたことは周知のところである。しかるに近年FeketeらがK3がコルチコステロイドの作用増強効果をもつ事を報じ,副作用の少ないK1についても同様の効果がしられてきた。
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