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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科21巻2号

1967年02月発行

特集 産婦人科手術と隣接臓器の諸問題

大血管,リンパ系

著者: 野嶽幸雄1 栗原操寿1 筒井章夫1 島田信勝2 阪口周吉2 馬場正三2

所属機関: 1慶応義塾大学医学部産婦人科教室 2慶応義塾大学医学部外科教室

ページ範囲:P.109 - P.115

文献概要

〔産婦人科の立場から〕
 I. 血管損傷に対する心がまえ
 脈管系を中心に,外科と産婦人科の両領域にまたがる重要課題は,新しい血管外科学であろう。手術操作に無謀な大膽さはつつしみたい。しかし血管の損傷をおそれるあまり,結紮してはならない血管になるべく近づくことを避けるだけでは,広汎摘除,ことにリンパ節廓清の徹底は期しえない。この消極性をすて,血管剥離をはじめ,結紮や切断の基礎手技に加え,近代的な血管修復の基本手技を習得して,大血管損傷の偶発事故に備えねばならない。メスに徹するかぎり,中途半端な手術操作はいましめられねばならない。必要あらば,腫瘍の癒着する大血管にいつでも敢然と立向う積極性を秘めてこそ,手術は冷静沈着にはこばれるであろう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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