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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科21巻2号

1967年02月発行

文献概要

誌上シンポジウム"新生児"・2 妊娠時の障害

胎盤の形態異常からみた新生児

著者: 相馬広明1

所属機関: 1東京医科大学産婦人科

ページ範囲:P.118 - P.121

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 胎盤は,子宮内生活を続ける胎児にとつては,いわば肺,肝,腎,あるいは内分泌器官としての働きを有しているといえますので,もしもその胎盤になにか異常がありましたら,当然胎児に影響を与えるのではないかと考えられるわけであります。しかしいまの段階では,児とともに娩出されてきた胎盤を観察することによつて,両者間の関係を類推するというようなことでありますので,人によつては,胎盤の占める因子は,それほど重要ではないといつている人も多かつたようであります。
 しかし一方Hepner等のように,分娩時の胎盤異常を認めた児の生後6ヵ月間の発育過程が正常群に比して不良であつたというような報告をしている人もありますので,もしも胎盤異常が,児の体内発育過程にだけでなくて,生後の成長にも影響を及ぼすということでありましたなら,分娩時に胎盤を検査するという意義が,もつと深まると考えられるわけです。そしてこの胎盤異常と児異常との因果関係をみるのには,いまいろいろな面からの検討がなされておりますが,今回は私はとてもその全貌を申し伝えることはできませんので,ほんのごく一部分の見方からの両者間の関連性について触れてみたいと思います。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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