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子宮内膜の病理
著者: 神部誠一1 小林庸次1 吉岡靖雄2
所属機関: 1大阪市立大学医学部第一病理学教室 2八尾市立病院産婦人科
ページ範囲:P.271 - P.274
文献購入ページに移動子宮内膜の結核は不妊の原因となることもあり,ほとんど例外なく卵管結核に続発する。生検で結核性内膜炎と診断されれば,逆に結核性卵管炎の存在が推測される。初期には,表在性に結核結節が散見され,さらに進行すると,筋層を侵すこともある。他の組織におけると同じように巨細胞,類上皮細胞などからなる肉芽腫形成の他に部分的なあるいは完全な乾酪化を示すこともある。乾酪化が表面に波及すると潰瘍を生ずる。なお,結核結節をとりかこんで図1のような淋巴球浸潤をみることは常であるが,結核結節のみられないびまん性浸潤の場合は,さらに生検を反復して,結核の有無を調べる必要がある。Sutherlandは,抗生物質の治療によつて少数例であるが正常満期産児を得たと報告している。
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