icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科21巻4号

1967年04月発行

文献概要

外国文献

膵癌のゴナドトロピン作用

著者:

所属機関:

ページ範囲:P.311 - P.311

文献購入ページに移動
Soloway, H.B.& Sommers, S.C.:Endocrinopathy asso—ciated with pancreatic car—cinomas. Review of host factors including hyperpla—sia and gonadotropic acti—vity. Ann.Surg.164(2):300-304, Aug.1966
 膵管のCystoadenomaは他の部の癌を合併することが多い。またgonadotropinを含む下垂体を移植すると膵管上皮にhyperplasiaがおこる。著者は膵管癌120剖検例を,非癌同年令の死後剖検120例と比較した。男73,女47の癌で,まず女子では,卵巣のcortical stromal hy—perplasia64%(非癌対照41%),endometrial hyperplasia33%(対照13%),myoma30%(対照11%),卵巣腫瘍(fibroma,thecoma,tera—toma,cystadenoma)11%(対照ゼロ),子宮癌9%(対照ゼロ),糖尿病26%(対照13%)でいずれも,gona—dotropin作用と解される病変が,対照に比し有意に高い事実を見出した。他方,男子では,精子形成低下ないし廃絶68%(対照76%),sper—matogenic hypertrophy係数1.69±0.21(対照2.08±0.16P>0.05),前立腺肥大56%(対照45%),前立腺萎縮30%(対照8%),糖尿病21%(対照8%)。ついでに,nontoxicgoiter (11%),甲状腺adenoma・癌5例(対照は前者7%,後者ゼロ)。副腎皮質過形成16%(対照11%)。また他の部の癌は男21例(約1/3),女12例(1/4)で,この他部の癌合併は膵癌において,他癌より甚だしく高率である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?