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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科21巻5号

1967年05月発行

薬の臨床

妊娠悪阻に対するV.B2,V.B6合剤の効果

著者: 舘野政也1 金城国弘2 丸山裕史2

所属機関: 1金沢大学医学部産婦人科教室 2富山県立中央病院産婦人科

ページ範囲:P.431 - P.432

文献概要

はじめに
 従来から,妊娠悪阻に対しては肝機能障害の認められる時は強肝剤,ブドー糖,果糖による治療,肝機能障害の認められない場合には鎮静剤や自律神経遮断剤が用いられてきている現状である。しかし,最近,サリドマイド製剤によるphocomeliaの発生がとり上げられて以来,妊娠悪阻の治療に当たつて診療者側はもちろん,患者側も注意をはらうようになり,これの治療に当たつては細心の注意をはらわざるをえなくなつた。ことに最近,抗ヒスタミン系鎮静剤(ことにMeclidin系)にも催奇形作用があるとする報告もあり,日常診療において,われわれは手こずつている現状である。
 けれどもgluthation製剤やCo-enzyme A製剤などの出現により,妊娠悪阻の治療もしだいに解決されつつあることは事実である。現在,われわれはFructose,gluthationによる治療で好成績をえているが,最近,われわれはV.B2,V.B6の合剤を入手し,これを臨床的に使用する機会をえたので,その使用成績について,以下記述してみたいと思う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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