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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科21巻7号

1967年07月発行

特集 産婦人科医のための簡易検査法

妊娠免疫反応の簡易検査法

著者: 谷沢修1

所属機関: 1大阪大学医学部産婦人科教室

ページ範囲:P.553 - P.556

文献概要

はじめに
 産科医はもとより一般実地臨床医家にあつても「妊娠診断」はきわめて重要な問題であることから,臨床検査としての妊娠反応の草分けは古代エジプトの時代にまでさかのぼることになる。当時のquack達は毎日大麦と小麦の袋に婦人尿をかげては発芽の状態を観察し,妊娠および胎児の性別まても占つたという話1)は有名であるが,その意図するところは今日われわれの目的と大差のないことに微苦笑を謹じえないのである。
 さて変遷をたどつた妊娠反応も,胎盤から高濃度に分泌される絨毛性々腺刺激ホルモン(Human Chorionic Gonadotropin:HCG)が見出されてからは2)3),HCGの動物性腺に対する特異な作用を目標とする信頼度の高い生物学的妊娠診断法(Bioassay)4)5)が開発された。ところがこれらの方法には動物を使用することに関連したいくつかの欠点があり,すぐれた的中率にもかかわらずその利用は大学・大病院等に限られる実状であつた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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