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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科21巻7号

1967年07月発行

My Technique in series・7

バルトリン嚢胞の手術(下)—造袋術

著者: 石原力12

所属機関: 1中央鉄道病院産婦人科 2東京大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.588 - P.589

文献概要

1.造袋術とは
 造袋術(marsupialization,Marsupialisation)とは,以前卵巣嚢腫の手術などに姑息手術として行なわれた術式で,嚢腫が摘出できないようなとき,嚢腫壁を一部開口してそれを腹壁切開創と縫い合わせ,内容液の排出と,貯留防止とをはかつたもので,ちようど切開創を口とした嚢腫壁の袋(ラテン語marsupium)を造つたような状態になるのでこの名前がある。
 バルトリン嚢胞手術にこの造袋術をはじめて応用し,同時にこの名前を用いたのはアメリカのJacobson (1950)であるが,その後造袋術は英,米,独等で追試され,本邦でも橋本教授,石原,馬島教授らの報告,記載がある。なおLowrieはこれに外反術(exteriorization)という語を用いている.この造袋術と似た嚢胞手術を1878年Carl Schröderが記載しているが,Jacobson自身はこの文献にまつたく触れていない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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