icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科21巻8号

1967年08月発行

誌上シンポジウム“新生児”・7

<Discussion> 新生児の呼吸障害(下)

著者: 小林隆1 島田信宏23 村田文也4

所属機関: 1東大産婦人科 2聖母病院産婦人科 3慶大産婦人科教室 4都立母子保健院小児科

ページ範囲:P.643 - P.651

文献概要

 司会 ありがとうございました。それではこれから討論に入りたいと思います。産婦人科では,少なくともわれわれの時代には,まず粘液を吸引したのち皮膚に物理的な刺激,たとえば脊中をたたくとか,摩擦するとか,あるいは冷熱交互の温度刺激を加え,屈伸法による人工呼吸をやり,一方ビタカンファーの注射をするぐらいで酸素は与えなかつたように思うのです。今日では酸素は勿論ですが,今先生のお話を聞きますと,血液そのものの状態を改善するところまで進歩してきたのは大したものですね。
 昔はSchultze法とか,諸方法によつて赤ん坊を部屋の中で振り回すという,かなりprimitiveなことをやつたわけです。今はそんな荒つぽい方法はcontraindicationですが昔のそういう荒つぽい方法にも多少はいいところがあつたように思われるのです。陽陰圧蘇生器でぱかぱか自動的にやつていてもなかなか泣かない。そこで胸を押すとか屈伸法をやると急に泣き出すこともよくありますからね。先ほど言われた脊柱をこする方法も昔のいい面をとり入れていることになりますね。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら