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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科21巻9号

1967年09月発行

外国文献

経口避妊薬/陣痛時の血漿 estriol

ページ範囲:P.708 - P.708

文献概要

 Haynes, R.L.&Dunn, F.M.:Oral contracepti—ves, thrombosis, and si—ckle cell hemoglobinopa—thies.JAMA 200)11):994-996, June 12, 1967.
 著者らは先に(A.J.Obst.Gyn.97; 574, 1967) sicklethalassemiaの患者が経口避妊剤を使用中に肺硬塞を招いた症例を報じ,predisposingconditionがあれば経避剤は血栓栓塞症を招きやすいことを強調した。
 第1例26才,3子あり。sicklecell-HbC病をもつ黒人。経避を用いるまで血栓栓塞なし,Enovid 1日5mg 8ヵ月連用中,突然発熱,胸痛,セキ。入院,pneumonitis兼左肺硬塞。electrophoresisでHbS 50%,C 50%。全治退院。再び経避剤20ヵ月連用,右肺下葉硬塞発生。治癒。また経避剤1ヵ月。また左下葉の硬塞。第2例22才,Enovid 3ヵ月,ついでOracon 2ヵ月,左下葉硬塞,sickle cell-Hb C病。さてsic—kle cell-Hb C病では妊娠中に,硬塞,血栓栓塞,溶血クリーゼが発生しやすい。ふつう陣痛発来前に出現する。本症では凝固IX,XII因子,prothro—mbin転化,thrombin生成には異常はないが,thromboplastin生成時間が延長し,従つて凝固時間延長し,凝固性は低下するはずだから,本症で血栓栓塞が起りやすいのは,そのためでなく,赤血球破壊,大量のthromboplastin遊離のためでろあう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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