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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科22巻10号

1968年10月発行

今月の臨床 着床--今日の焦点

着床,特にその阻害因子について

著者: 小林隆1 露口元夫1

所属機関: 1東京大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.859 - P.864

文献概要

はじめに
 哺乳類の卵着床については半世紀以上にわたつて多くの研究が行なわれてきた。正常な着床現象の解析にはじまり,着床遅延現象,子宮外着床現象,卵の人工的移植,また脱落膜腫生成現象などが主な研究対象となつていたが,最近はこれらの基礎的研究の上にたつて,避妊を目的とした着床阻害剤の開発もすすめられている。
 着床に関しては,受精卵とそれを受けいれる子宮内膜とが必要であるが,この両者は明らかに互いに重複する役割を有しており,それぞれのポテンシヤルは協力的であつて拮抗的ではないと考えられる。この卵と内膜との相互関係という概念があるために,現在もなお,着床の定義に不明確な点が残されている1)。以下,着床現象についての従来の研究の概略を述べ,次いで着床に影響すると考えられる若干の薬物についての解説を試みたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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