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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科22巻12号

1968年12月発行

特集 婦人科造影の臨床

リンパ系造影法の手技

著者: 鈴木雅洲1 渡部侃1

所属機関: 1新潟大学医学部産科婦人科教室

ページ範囲:P.1027 - P.1031

文献概要

はじめに
 リンパ管あるいはリンパ節に造影剤を注入することにより,これをレ線学的に診ようとする試みは,Funaokaら(1930)1), Carvalhoら(1931)2)が最初である。しかし,これらはいずれも満足すべき結果は得られず,臨床的に応用されるまでにはいたらなかつた。これまでの方法は造影剤を組織内へ注入し間接的にリンパ系にとり入れられるのを待つて造影する間接的造影法であつたが,これに反し,Kimmonthら(1954)3,4)によつて下肢のリンパ浮腫の研究のために考案された直接リンパ管内に造影剤を注入するいわゆる直接法が開発された。これは低迷していた本造影法にとつて画期的なものであつた。その後Etiodolなどの油性造影剤の登場により5),この直接法は急速に確立されるにいたつた。
 近年,臨床各科において本法は広く用いられ,その基礎的・臨床的研究は数多く報告されている。ことに,婦人科,外科,泌尿器科,放射線科などの各領域においては,本造影法はその悪性腫瘍やそれらリンパ節転移の診断法の一つとしてrou-tineの検査法として高く評価されている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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