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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科22巻3号

1968年03月発行

外国文献

産院—新生児—家庭内ブドウ球菌/母体—催奇型因子

ページ範囲:P.215 - P.215

文献概要

 Dr.R.Blowers(Middlesbrough),Dr.K.Hodgkinら細菌学者,実地医家共同の広汎な研究報告,Elin-gburgh地区24名,北東England25名の医家が妊婦を診る度に,その家族まで丁寧に健康,ブドウ球菌をしらべる。家庭内出産と病院出産とで新生児のブドウ球菌保持率,およびその家庭内のブドウ球菌拡散をしらべる。こういう厄介,綿密な調査を1780家族で計画し,実際に最後までしらべ得て,本報告の素材となつたのは123家族,615家族員すべて鼻腔分泌物を吸出し,ブ球菌検査を行つた。
 Staph, aureus はcoagulase,(+)のものすべてのコロニイを抗生物質感受性,phage typeをきめる。 St.aur.は期間の何れかの時期に一過性に119家族(97%),475名(77%)にみ出されたが,これをtemporarycarrier(鼻液から検出頻度20%以下)とfrequent carrier(>20%)にわける。父,母,学童,学令前小児大体一致し,temporary 40%,frequ-ent 37%の頻度分布である。新生児を除けば構成員のcarriage rateはほとんど差がない。新生児は始め2〜3週保菌率が高いが,以後,急に低下し,1年ごろには7.6%の保菌率である。そこで病院出産をうかがうと,家庭出産より,保菌率が高い(49%,反之, 家庭内出産25%)。これは感受性およびphageタイプからその家庭に今までなかつたものである。つまり,この49%(31家族)は病院から家庭へもちこまれたものである。このうち11(36%)が家族間にひろがつた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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