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症例特集 新生児異常
Scaphocephalyの1例
著者: 藤原敏郎1 坂口守彦1 土井良博1
所属機関: 1天理よろず相談所病院産婦人科
ページ範囲:P.239 - P.242
文献購入ページに移動頭蓋はその縫合の部位で,発育拡大するが,骨縫合が早期に癒合すると,その縫合の部位で骨の発育が阻止されて,頭蓋の著明な変形をきたしたり,頭蓋内圧が亢進して視力障害や,知能障害等の不可逆的な変化をきたす場合も多いといわれている。このような疾患を総括して,CraniosynostosisあるいはCraniostenosis頭蓋骨癒合症と名付けられており,今まで小児科や眼科の分野では相当数の報告があり,また最近では手術的治療もかなり行なわれるようになつてきた。しかし本疾患は不可逆的な障害発生の前に,出生後早期の発見,治療が必要であるにもかかわらず,産科学関係ではほとんど報告を見ない。
Craniosynostosisはその癒合する縫合の違いでいくつかの種類があるが,矢状縫合の癒合のため,前後に頭蓋が延長する舟状頭症Scaphocephalyの1例を最近経験したので報告する。
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