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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科22巻3号

1968年03月発行

薬の臨床

産婦人科領域における便秘症に対するアローゼンの効果(第2報)

著者: 林義夫1 吉尾喜美子1

所属機関: 1北海道大学医学部産婦人科教室

ページ範囲:P.287 - P.290

文献概要

はじめに
 婦人は元来,極めて便秘しやすい傾向にあり,また妊娠中や分娩後,手術後の腸管麻痺による便秘,さらには子宮癌治療経過中などの慢性臥床中においてはとくに便秘傾向が助長され,これら産婦人科領域における便秘は,常習便秘を含めて著しい不快感を招き,のみならず本来の疾患の予後とも全くは無関係ではなく,種々の悪影響をもたらすものと考えられる。
 従来婦人の便秘症には各種の緩下剤や唆下剤あるいは浣腸療法などが行なわれてきたが,これらの場合にも便秘の原因となる婦人科疾患によつては,それぞれその効果の一長一短は免れない。とくに妊娠時における便秘症に対しては唆下剤はもとより禁忌であり,また各種の緩下剤や浣腸療法などにおいても,時として流産,早産を誘発する危険が多く,産婦人科医としてその治療に非常に困惑した立場に立たされることがある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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