icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科22巻4号

1968年04月発行

研究

Gonadotropin持続優位による子宮頸癌の発生

著者: 林義夫1

所属機関: 1北海道大学医学部産婦人科教室

ページ範囲:P.301 - P.310

文献概要

はじめに
 子宮頸癌の発生とホルモンとの関連は古来多くの実験や推論が行なわれてきたが,今日なお全く不明の分野といえる。
 動物実験的にはステロイドホルモン,なかんずくEstrogenについての数多くの報告があり,Estrogenが子宮頸癌の形成を誘発したり,促進したりするという報告が多くみられ1〜12),それらがふえんされて,ヒトにおける頸癌の発生もEstro-gen優位環境と結びつけて説明された報告がみられる13)〜18)。けれどもそれらには反論も多く19,20),特にEstrogenによる動物実験癌発生の報告も,その大多数あるいはほとんどが癌原物質との併用負荷であつたり,他の外傷性刺激を加味したものであつたりして,今日までEstrogen単独による上皮性癌の発生についての効果は認められず,単に助発癌因子としての作用が考えられるに過ぎない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら