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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科22巻5号

1968年05月発行

症例

分娩予定日まで持続し生活児を得た腹腔妊娠例

著者: 国重憲1 富永好之2 石川裕惟1

所属機関: 1松江赤十字病院産婦人科 2鳥取大学医学部産婦人科教室

ページ範囲:P.419 - P.422

文献概要

はじめに
 腹腔妊娠は比較的まれなものであるが,全子宮外妊娠の1〜5%程度にみられ今日までこれに関する症例報告は少なくない。しかしその多くは妊娠の自然的,人工的(開腹術)中絶により児の予後は不良であり,健康児を得たものはきわめて少ない。さらに手術時において胎盤は腹腔臟器との癒着が強く,その処理は困難な場合が多い。またその処理方法が母体の予後を大きく左右する。
 最近私達は予定日まで持続し低体重児ながら健全な生活児を得た腹腔妊娠例を経験した。この症例は胎盤と腹腔臟器との癒着がきわめて少なくその娩出は容易で後障害を残すこともなく,さらに子宮筋腫,卵巣皮様嚢腫の合併が認められた興味深い臨床例であるのでその概要を報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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