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症例
妊娠7ヵ月に合併した特発性血小板減少性紫斑病の1例
著者: 高田道夫1 本多正弘1 萩原璋恭1
所属機関: 1順天堂大学医学部産婦人科学教室
ページ範囲:P.509 - P.514
文献購入ページに移動妊娠の合併する疾患のうちで,全身性の出血素因を示す疾患は数々あるが,なかでも重篤に陥りやすい疾患として特発性血小板減少性紫斑病がある。
本疾患と妊娠の合併例を報告したのはBarnes(1867)が最初であり,本邦においても八木(大正13年)以来11例程度の報告がある。このように頻度が非常に低いために実際に遭遇する機会は極くまれであるが,産科医は常に留意しておかなければならない。Wintrobeの分類によると血小板減少性紫斑病は特発性と症候性に大別され,特発性に発来するものは原因不明であり,後者には薬物中毒,アレルギー,放射線等に関係があるとされている。
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