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研究
細胞診判定の客観化—簡易細胞判定器の製作
著者: 御園生雄三1 武田敏1 鈴木通也1 守矢和人1 貝田豊郷1 安里洋1 野間正喜2
所属機関: 1千葉大学医学部産婦人科教室 2オリンパス光学株式会社
ページ範囲:P.583 - P.589
文献購入ページに移動スミアの判定にあたって我々は癌細胞の特徴の幾つかをとらえて診断を下す。これがいわゆる悪性基準とか悪性指標とかいわれるものであるがこれを知っていただけでは実際の判定は下せない。癌細胞の1つ1つをとりあげるとこれらの性質を全部そなえていることはまれだからである。核縁不整のない癌細胞,核膜肥厚のない癌細胞,核質粗大顆粒のない癌細胞も数多く見られる。逆にこれらの悪性基準の一つが良性異常細胞にも見られることがある。そもそも核濃度といっても核異型といってもどの程度以上をいうのか判定者によって異なってくる。これではいけない。客観化するということは数量的に表わすことである(表1)。
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