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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科22巻7号

1968年07月発行

薬の臨床

子宮腟部糜爛に対するPPCの治療効果

著者: 藤森博1

所属機関: 1国立岡山病院産婦人科

ページ範囲:P.609 - P.611

文献概要

緒言
 子宮腟部糜爛は婦人科領域において最もしばしば遭遇する疾患であり,その頻度は大体34〜65%と報告されている。子宮腟部糜爛は癌性麋爛との鑑別が困難であるばかりでなく出血・帯下などの症状が執ように反復するために患者を年余にわたり不安と不快感をもつて悩ませるものである。腟部糜爛は婦人科医が最も多く遭遇する疾患の1つでありながら,決定的な治療法が未だ見出されておらず,諸家によつて種々な治療法が試みられてその治療成績が報告されている現状である。腟部糜爛の局所療法としてトリプシン,ストレプトキナーゼ,α-キモトリプシン,フイブリノリジン,リゾチームなどの酵素剤を使用し有効であつたという治療成績が既に報告されている。今回科研よりストレプトマイシン生産菌の培養液から生産された強力な蛋白分解酵素でありかつ強力な抗炎症・抗浮腫・粘度低下等の作用を有するプロナーゼをPPCとした製剤の提供をうけ,これを腟部糜爛の治療に局所に使用する機会を得たのでその成績を報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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