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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科22巻8号

1968年08月発行

文献概要

薬の臨床

界面活性剤E−136錠剤の避妊効果ならびに副作用に関する研究

著者: 大谷善彦12 川越忠篤2

所属機関: 1熊本大学医学部産婦人科教室 2九州厚生年金病院産婦人科

ページ範囲:P.719 - P.723

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 近年,わが国の出生率が著しく低下したことは世界の注目の的となつているが,これは主に人工妊娠中絶という,種々の問題を含んだ方法によつてもたらされたといつても過言ではなく,いわゆる避妊法の普及が切望されるところである。しかるに,産婦人科医のこの方面に対する関心は比較的薄く,最近,経口避妊薬や子宮内避妊器具には,かなりの関心が払われているものの,これ等の方法にも一長一短があり,われわれは従来から最も一般に使用されている腟内挿入避妊薬にも,もつと関心をもつべきであろう。
 わが国で市販されている腟内避妊薬には,酢酸フェニール水銀と硫酸オキシヒノリンの2者があるが,有機水銀は水俣病の原因として取上げられ,農薬中毒の点からも問題視されている。しかして,上記の避妊薬が市販されて長年月経た今日まで,これによる中毒症例の報告はないようであるが,かかる危険性の存否は別として,このような不安感をいだくむきがないとは断言できまい。したがつてかかる危惧のない,安全・確実な避妊薬が望ましい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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