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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科22巻9号

1968年09月発行

文献概要

薬の臨床

膀胱炎に対する鎮痛剤の併用について

著者: 田中敏晴1 畠山良弥1

所属機関: 1東京警察病院産婦人科

ページ範囲:P.811 - P.816

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I.はじめに
 膀胱炎は産婦人移領域において最もありふれた疾患のひとつであるがその診断と治療は必らずしも容易ではない。耐性菌の問題もさることながらその原因と症状がきわめて複雑であることによると思われる。もちろん尿路感染症としての膀胱炎の診断は,尿中に細菌を証明することによつて確定するのであるが一方において頻尿,排尿痛,残尿感等典型的な膀胱炎様症状を伴いながら全く細菌の証明されないことも多い。一般に膀胱神経症と診断されているものの中に真の尿路感染症が潜在している場合があり,また感染症としての膀胱炎においても神経的あるいは感情的な影響によつて膀胱機能が左右されることもしばしば経験するところである。私共はかかる観点から上記自覚症状を主訴として来院した患者にサルファ剤の他に鎮痛剤を併用投与し鎮痛剤が膀胱炎の治療経過に及ぼす影響を主として尿沈渣,尿中細菌定量培養,自覚症状から検討した。なおサルファ剤はSulfisomezoleを使用し,鎮痛剤としてはシクロバルビタール,サリチルアミド分子化合体60mg,エトキシベンズアミド288mg,アセトアミノフェン120mg,無水カフェイン50mgの製剤(以上2カプセル中成分)を投与した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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