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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科23巻10号

1969年10月発行

文献概要

特集 新生児薬物療法

新生児出血

著者: 吉岡慶一郎1 喜多悦子1

所属機関: 1国立大阪病院小児科

ページ範囲:P.861 - P.866

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はじめに
 新生児期における出血は,それほど頻度の高いものではないが,その出症状が多彩であり,頭蓋内出血,肺出血など重篤な症状を示して死に至るものも少なくないため,新生児期における重要な疾患である。出血の成因は単一ではなく,1)新生児期におけるビタミンK欠乏,臓器未熟に基因する一過性凝固障害 2)各種疾患の経過中に起こる二次的凝固障害 3)遺伝性出血性素質4)量的質的血小板障害 5)血管障害 6)分娩時外傷,などが考えられる。したがつて,最も効果的に治療を行なうためには,早期に出血の主因を診断し,それに合つた治療をすることが必要である。以下,新生児期の出血について成因別にその大要を述べ,新生児出血症に対するビタミンK剤を中心にその治療法について述べたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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