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特集 新生児薬物療法
新生児仮死の治療
著者: 武田佳彦1
所属機関: 1岡山大学医学部産科婦人科学教室
ページ範囲:P.867 - P.872
文献購入ページに移動はじめに
新生児仮死の薬物療法は,仮死の発生要因が多岐にわたり複雑に錯走しているために,さらには新生児の薬剤に対する感受性のために,有効量と中毒量とがきわめて接近している。薬剤の選択ははなはだ難かしく,狭義の薬物療法は現在なおfirst choiseの治療法ではないことは,従来,強調してきたところである。
しかし一方,仮死を症候群として把握する場合にも,表現された病態は呼吸循環系の障害が強く前面に押し出され,最終的にはhypoxiaのためにcardio vascular shockへの経過をたどることは疑いもない事実であり,原因の如何にかかわらず,低酸素状態の改善,shockからの離脱,代謝環境の改善を意図した広義の薬物療法の意義はきわめて大きいといえよう。
新生児仮死の薬物療法は,仮死の発生要因が多岐にわたり複雑に錯走しているために,さらには新生児の薬剤に対する感受性のために,有効量と中毒量とがきわめて接近している。薬剤の選択ははなはだ難かしく,狭義の薬物療法は現在なおfirst choiseの治療法ではないことは,従来,強調してきたところである。
しかし一方,仮死を症候群として把握する場合にも,表現された病態は呼吸循環系の障害が強く前面に押し出され,最終的にはhypoxiaのためにcardio vascular shockへの経過をたどることは疑いもない事実であり,原因の如何にかかわらず,低酸素状態の改善,shockからの離脱,代謝環境の改善を意図した広義の薬物療法の意義はきわめて大きいといえよう。
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