文献詳細
特集 産婦人科
今日の焦点・Ⅱ
文献概要
はじめに
産婦人科領域における血液型不適合といえば,新生児溶血性疾患(胎児赤芽球症)(以下HDN〈=hemolytic disease of the newborn〉と略記する)につきるといつても過言ではない。そして本症に関しては,その血清学的診断法ならびに生産罹患児に対する治療法はすでに解決されており,現在の研究の焦点は, ①HDNの最劇症型たる水腫型(胎児全身水腫(hydrops fetalis universalis),すなわち交換輸血の対象となりえないものに対する治療法 ②HDN対策上最も根本的な予防法の二つに向けられている現状である。
このうち,①はその事前の予測法とその危険性が予測される場合の対策およびすでに水腫型に進展したものに対する治療法とに分けることができる。したがつて,本稿ではこの3項目について近年の目新しい報告を紹介しつつ解説を試みることとする。
産婦人科領域における血液型不適合といえば,新生児溶血性疾患(胎児赤芽球症)(以下HDN〈=hemolytic disease of the newborn〉と略記する)につきるといつても過言ではない。そして本症に関しては,その血清学的診断法ならびに生産罹患児に対する治療法はすでに解決されており,現在の研究の焦点は, ①HDNの最劇症型たる水腫型(胎児全身水腫(hydrops fetalis universalis),すなわち交換輸血の対象となりえないものに対する治療法 ②HDN対策上最も根本的な予防法の二つに向けられている現状である。
このうち,①はその事前の予測法とその危険性が予測される場合の対策およびすでに水腫型に進展したものに対する治療法とに分けることができる。したがつて,本稿ではこの3項目について近年の目新しい報告を紹介しつつ解説を試みることとする。
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