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シンポジウム 子宮内膜症の臨床
子宮内膜症と不妊症
著者: 木下佐1
所属機関: 1東邦大学
ページ範囲:P.105 - P.109
文献購入ページに移動 私に与えられましたのは,不妊症と子宮内膜症の関係ということですが,私たらの教室では不妊症患者をかなり多数取り扱つてはおりますものの,今まで特に内膜症との関係について組織だつた検索はいたしておりませんので,一部高田先生のお話とも重複しますが,内膜症についての臨床統計を不妊症に関することを中心として述べさせていただきたいと思います。
表1は東邦大学における昭和39年から43年6月までの4年半の内膜症頻度を示すもので,開腹手術総数1,705例に対し,内膜症の発見されたものが111例6.5%でありましたが,このうら組織学的に腺組織を認め確診しえたものは81例4.8%であり,残りは臨床経過および開腹時所見から内膜症と診断されたもので,その大部分は卵巣のチョコレート嚢腫であります。内膜症の診断については,組織学的に確診のつかないものは除くべきか,また組織学的に異所性の腺組織を認めても,それに基づく臨床症状が全くなく,他の手術時に偶然発見されたものまでも含めてよいかなどいろいろと問題となる点が多いと思われますが,今回の統計では,一応これらをすべて内膜症として取り扱つております。
表1は東邦大学における昭和39年から43年6月までの4年半の内膜症頻度を示すもので,開腹手術総数1,705例に対し,内膜症の発見されたものが111例6.5%でありましたが,このうら組織学的に腺組織を認め確診しえたものは81例4.8%であり,残りは臨床経過および開腹時所見から内膜症と診断されたもので,その大部分は卵巣のチョコレート嚢腫であります。内膜症の診断については,組織学的に確診のつかないものは除くべきか,また組織学的に異所性の腺組織を認めても,それに基づく臨床症状が全くなく,他の手術時に偶然発見されたものまでも含めてよいかなどいろいろと問題となる点が多いと思われますが,今回の統計では,一応これらをすべて内膜症として取り扱つております。
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