文献詳細
シンポジウム 子宮内膜症の臨床
文献概要
子宮内膜症の診断はきわめて困難で,開腹所見ないしは剔出物の病理組織学的な検索を行なわなければ下しえません。さらにいつ頃から発生し,どのような経過を辿つたかについても推測し難いと同時に,内診所見のみでは現時点における病変の程度の把握も容易でない(筋腫のように腫瘤の数や大きさなどからの病態把握ができない)といつた厄介な疾患であります。したがつて妊娠と本症との相関について検索しようとしましても,推量が多く,また本症の存在をみすごしている場合がかなりあると考えられますので,正確なデータを得ることは容易ではありません。
次に子宮内膜症はendometriosis(以後EMと略す)extcrnaおよびEM.interna(いわゆるadeno-myosis)に大別されますが,発生機序や病態生理学的に両者を同一に律しうるか否かははなはだ疑問であります。特に妊娠との相関性を論ずる際には,病変部位が子宮自体と子宮以外の主として卵巣・卵管と異なつているために,本来ならば両者は区別して論じられなければならないと思いますが,かかる研究報告はきわめてわずかであります。
次に子宮内膜症はendometriosis(以後EMと略す)extcrnaおよびEM.interna(いわゆるadeno-myosis)に大別されますが,発生機序や病態生理学的に両者を同一に律しうるか否かははなはだ疑問であります。特に妊娠との相関性を論ずる際には,病変部位が子宮自体と子宮以外の主として卵巣・卵管と異なつているために,本来ならば両者は区別して論じられなければならないと思いますが,かかる研究報告はきわめてわずかであります。
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