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研究
腹壁誘導electrohysterogram—その2:臨床的検討
著者: 井上正二1 品川晃一郎1
所属機関: 1京都府立医科大学産婦人科学教室
ページ範囲:P.335 - P.336
文献購入ページに移動はじめに
陣痛の質的解析に電気生理学的方法がすぐれた方法であることは明らかであるが,その方法の臨床応用は困難が多い。その方法の一つは陣痛に際し起こる電位変化を腹壁上より誘導する方法で,腹壁誘導electrohysterographyと呼ばれる。それは今日までいろいろ研究されたが,その波形はartifactによりいちじるしく変形されている,あるいはartifactのみであるとの批判を受けている1)。そこで著者はartifactを極力除く方法を考案し,その得られた波形が子宮に由来するものであり,かつartifactで大きい修飾を受けていないことを明らかにし,前報1)で報告した。ここに著者の方法で得た腹壁誘導electrohysterogram (EHGと略す)と臨床所見との関連性を述べ,ECGが心機能診断に果たしているような役割をEHGが将来果たすであろうという期待を持ちうることを記したい。
陣痛の質的解析に電気生理学的方法がすぐれた方法であることは明らかであるが,その方法の臨床応用は困難が多い。その方法の一つは陣痛に際し起こる電位変化を腹壁上より誘導する方法で,腹壁誘導electrohysterographyと呼ばれる。それは今日までいろいろ研究されたが,その波形はartifactによりいちじるしく変形されている,あるいはartifactのみであるとの批判を受けている1)。そこで著者はartifactを極力除く方法を考案し,その得られた波形が子宮に由来するものであり,かつartifactで大きい修飾を受けていないことを明らかにし,前報1)で報告した。ここに著者の方法で得た腹壁誘導electrohysterogram (EHGと略す)と臨床所見との関連性を述べ,ECGが心機能診断に果たしているような役割をEHGが将来果たすであろうという期待を持ちうることを記したい。
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