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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科23巻7号

1969年07月発行

特集 私の手術・Ⅱ

分娩時会陰切開および縫合術

著者: 中嶋唯夫12

所属機関: 1日本赤十字社本部産院 2日本医科大学産婦人科

ページ範囲:P.553 - P.557

文献概要

はじめに
 十数年前までは,会陰裂傷発生は,会陰保護術の拙劣によることが多いと考えられ,また会陰裂傷が切迫あるいは開始してから会陰切開が加えられるか,鉗子手術,骨盤位分娩に際して実施されていたが,他方,産婦も会陰切開をあたかも手術の一つと考え,児頭への圧迫を軽減せんとして会陰切開が積極的に実施されはじめた当時は,何処そこへ行くと下の方を切られる,などとの陰口を耳にすることもあつたが,昨今では会陰切開を云々するどころか,産婦から催促されることすら経験する。
 従来,助産婦の手に委ねられていた分娩が家庭から施設へと移るようになり,医師でなければ会陰切開縫合が行なえなかつたが,このように医師の管理の下で過半数の分娩が行なわれるようになつたこともあつて,会陰切開が,特に初産婦で大部分に行なわれているが,一般婦人もこれに抵抗を感じなくなつた昨今でもある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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