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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科23巻7号

1969年07月発行

研究

産婦人科領域分離ブドウ球菌の薬剤耐性—過去12年間の推移と最近の知見

著者: 松田静治1 森操七郎1 山田陽久1

所属機関: 1順天堂大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.591 - P.599

文献概要

はじめに
 近年ブドウ球菌(以下ブ菌と略)における耐性菌の出現は,結核菌,赤痢菌とならび多剤耐性化という特微で疫学的に重要視されている。またブ菌感染症は,臨床的にその分布が広汎にわたること,病原ブ菌という特有の耐性pattern,ファージ型を示す菌がみられること,病像が特異的かつ多彩なこと,重症型では致命率も高いことなどの諸点から,薬剤耐性の問題とともに診断,治療の面で臨床家を悩ませている現状である。
 わが領域でも骨盤内感染症よりブ菌の分離される率が高い他,術後創感染,産褥乳腺炎,新生児の化膿性疾患,菌交代症など本菌による疾患がしばしばみられる。このような産婦人科領域におけるブ菌の病原的意義にかんがみ,以下本菌の薬剤耐性を過去12年間の耐性推移を中心に検討する他,最近の新薬に対する感受性態度など,二,三の項目につき若干の考察を加えてみる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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