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研究
弛緩出血の臨床的検討
著者: 林耀東1
所属機関: 1山口大学医学部産科婦人科学教室
ページ範囲:P.691 - P.695
文献購入ページに移動はじめに
産科領域における出血は急激に発現し,また突然に大出血をきたすもので,特に分娩第3期およびその直後にみられる弛緩出血は産婦にとつて最も危険な分娩時合併症であり,この際に産科医が如何に処置するかによつて,患者の予後に重大な影響を与えるものである。また本症の発生原因は,多種多様の母体合併症が素因となりやすいので,われわれ産科医は妊娠中および分娩前からの母体管理の対策が必要であると考える。
今回,わたくしは昭和30年4月より昭和43年3月末までの13年間に当教室で取扱つた弛緩出血269例について観察,検討し,若干の知見を得たので,ここに報告するしだいである。
産科領域における出血は急激に発現し,また突然に大出血をきたすもので,特に分娩第3期およびその直後にみられる弛緩出血は産婦にとつて最も危険な分娩時合併症であり,この際に産科医が如何に処置するかによつて,患者の予後に重大な影響を与えるものである。また本症の発生原因は,多種多様の母体合併症が素因となりやすいので,われわれ産科医は妊娠中および分娩前からの母体管理の対策が必要であると考える。
今回,わたくしは昭和30年4月より昭和43年3月末までの13年間に当教室で取扱つた弛緩出血269例について観察,検討し,若干の知見を得たので,ここに報告するしだいである。
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