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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科23巻8号

1969年08月発行

薬の臨床

妊婦貧血における徐放性鉄剤MOL-IRONの臨床経験

著者: 永田登喜雄1 阪本四郎1

所属機関: 1新宿赤十字産院

ページ範囲:P.721 - P.724

文献概要

はじめに
 最近,貧血の治療薬である鉄剤が,1日の投与量ならびに回数が少なく,徐放性の性質を有し,しかも胃腸障害の少ない製剤が開発されている。われわれもその一つであるモルアイロン,すなわちモリブデン化された硫酸第一鉄の小球を有するカプセル剤を妊婦貧血に使用した成績について報告する。
 モルアイロンにおける鉄吸収は,モリブデナイズされた鉄が消化器内の主な鉄吸収部位においてカプセル内の小球が徐々に放出され,その吸収効率が高く,またモリブデナイズされた鉄は不溶性の第二鉄塩形成が少ないと報告されている。鉄吸収後モリブデンは速やかに排泄されて,組織に長時間貯蔵されることなく,有害な蓄積作用の心配はないといわれている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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