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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科24巻1号

1970年01月発行

文献概要

特集 性器出血とその診断

性器出血とその子宮内膜像

著者: 蜂屋祥一1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学産婦人科学教室

ページ範囲:P.13 - P.17

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 子宮の出血時の内膜掻爬術はいうまでもなく,診断と治療の両面を持つている。理論的には,その必要性を認めながらも,多くの場合,まず止血剤やホルモン剤の投与を行ない,効果が認められない症例に施行するのが実際である。しかし子宮内膜は出血中といえども,これに伴う組織反応や増殖が進行し,その組織変化はきわめて強い。特に機能性出血のように器質的変化が存在せず,内膜表層の剥離パターンが診断の根拠となるような変化では,出血から組織採取までの日数が著しく影響を与える。このような点から,組織診断に正確さを要求するためには, ①確実な既往・月経歴,②出血早期の掻爬診,③全面掻爬,④全内膜の病理組織学的検討が必要条件である。
 子宮内膜組織診断を容易ならしめるために,まず表を掲げる。A群は正常子宮内膜であるが,既述のように時期的推移によつて機能性出血像(B群)が隠蔽されたか,または病変部がmissされたものである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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