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卵巣のDynamic test—その意義と臨床的応用
著者: 己斐秀豊1
所属機関: 1慶応義塾大学医学部産婦人科学教室
ページ範囲:P.33 - P.33
文献購入ページに移動 不妊症検索の臨床上着床因子の項目は,他のfactorのそれに比べ方法論的に問題があり,この意味で着床と密接な関連を持つと思われる黄体機能の生理と病態生理についても論議の錯綜する余地が多い。
排卵後形成される黄体の内分泌機能としては,①黄体ホルモン分泌作用②卵胞ホルモン分泌作用③男性化ホルモン分泌作用,の3者があげられるが,このうち,前2者の機能が一応平衡であると仮定し,主として黄体ホルモンの消長のみがこれまで黄体機能の指標として取りあげられてきた傾向がある。事実,従来黄体機能不全の診断基準として,①BBT②尿中PD値③内膜診による判定,があるが,これも主力は黄体ホルモンの動態を目標としての診断法といつて良く,したがつて治療面でももつぱらゲスターゲンス投与がなされている現状である。
排卵後形成される黄体の内分泌機能としては,①黄体ホルモン分泌作用②卵胞ホルモン分泌作用③男性化ホルモン分泌作用,の3者があげられるが,このうち,前2者の機能が一応平衡であると仮定し,主として黄体ホルモンの消長のみがこれまで黄体機能の指標として取りあげられてきた傾向がある。事実,従来黄体機能不全の診断基準として,①BBT②尿中PD値③内膜診による判定,があるが,これも主力は黄体ホルモンの動態を目標としての診断法といつて良く,したがつて治療面でももつぱらゲスターゲンス投与がなされている現状である。
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