文献詳細
文献概要
特集 悪性腫瘍の診断
性器の肉腫
著者: 加藤俊1 薬師寺道明1
所属機関: 1久留米大学医学部産婦人科学教室
ページ範囲:P.925 - P.932
文献購入ページに移動はじめに
周知のごとく性器に発生する悪性腫瘍の大部分は癌腫で,肉腫は比較的まれである。しかしその悪性度は高く,重篤な予後を示すことは癌腫を上回り,また診断が困難で,術前に診断し得ることは不可能な場合が多い。
著者らも最近教室において臨床的に子宮筋腫と診断され,手術後の組織検査で子宮内膜肉腫であつた症例に遭遇し,改めて術前診断の困難さと術後組織診断の重要性を痛感したが,この機会に経験例を紹介するとともに,昭和30年以降の本邦文献より集め得た肉腫例を中心として,性器肉腫の診断に関する諸問題について概説してみたいと思う。
周知のごとく性器に発生する悪性腫瘍の大部分は癌腫で,肉腫は比較的まれである。しかしその悪性度は高く,重篤な予後を示すことは癌腫を上回り,また診断が困難で,術前に診断し得ることは不可能な場合が多い。
著者らも最近教室において臨床的に子宮筋腫と診断され,手術後の組織検査で子宮内膜肉腫であつた症例に遭遇し,改めて術前診断の困難さと術後組織診断の重要性を痛感したが,この機会に経験例を紹介するとともに,昭和30年以降の本邦文献より集め得た肉腫例を中心として,性器肉腫の診断に関する諸問題について概説してみたいと思う。
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