文献詳細
薬の臨床
尿路感染症に対するNeomysonの使用経験
著者: 橘高祥次1 会沢正樹1 徳江幾郎1 清水匡宣1
所属機関: 1国立相模原病院産婦人科
ページ範囲:P.947 - P.950
文献概要
その後,いろいろな抗生物質が出現し,その効果の優秀性が証明されており,ことにChloramphenicol (以下CPと略す)は耐性菌の漸増にもかかわらず,わが国では好用されており,最も多量に使用されている抗生剤である。しかしCPは生体内ですみやかにグルクロン酸抱合され不活性化されることがわかつているが,主として人尿中,不抱合の型で微生物学的に活性な型は5〜15%にすぎないといわれている。そこで近年CPのPara位のNO2基をCH3SO3基で置換されたThiamphenicolが合成され,これが腎からの排泄が高く,婦人尿路感染の治療に最適ではないかと考えられ,われわれはその臨床効果に有効性を認めることができたのでここに報告する。
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