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Uterine Milk
著者: 朴圭勲1
所属機関: 1慶応義塾大学医学部産婦人科学教室
ページ範囲:P.1007 - P.1008
文献購入ページに移動 受精卵の着床に関与する諸因子の解析は多方面からなされている。近年この一つとして子宮腔内の貯溜分泌物"Uterine Milk"の問題がとりあげられている。Hertigら(1944)は受精後卵管から子宮腔に移行した受精卵は所謂"Uterine Milk"内に数日滞在し着床に最も適した子宮内膜部位に着床を開始することを報告して以来この方面の知見も少なくない。しかしこのUterine Milkに関する臨床的研究の報告は殆ど見られない。最近私共は着床機構解明の一つの方法として受精卵の着床ないし着床維持に関与し重要な役割をなす可能性をもつと考えられるUterineMilkについて生化学的分析を試みている。
子宮腔内分泌物は①子宮内膜②子宮頸管③卵管④腹腔などの分泌物の混合からなつていると考えられる。また,頸管粘液と異なりその量が極めて少なく血液が混入されやすいため,採取しにくい上に純粋なUte-rine Milkを得ることがきわめて困難であるが,現在考えられるヒト子宮内分泌物の採取方法としては次の三通りがあげられる。
子宮腔内分泌物は①子宮内膜②子宮頸管③卵管④腹腔などの分泌物の混合からなつていると考えられる。また,頸管粘液と異なりその量が極めて少なく血液が混入されやすいため,採取しにくい上に純粋なUte-rine Milkを得ることがきわめて困難であるが,現在考えられるヒト子宮内分泌物の採取方法としては次の三通りがあげられる。
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