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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科24巻12号

1970年12月発行

文献概要

特集 産婦人科診断--最近の焦点

絨毛性疾患—RadioimmunoassayとPelvic Angiography

著者: 松尾健1 三井磐1 末原則幸1 那須健治1 正田常雄1 谷沢修1

所属機関: 1大阪大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.1053 - P.1059

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1.Radioimmunoassay
 絨毛性疾患の診断,治療経過の判定および予後の追跡に,尿中あるいは血中HCGの測定値が大きな指針となることは言うまでもない。HCGの測定法としては従来から用いられてきた生物学的測定法の他に新らしく血球凝集阻止反応hemagglutination inhibition (HAIR)が広く用いられるようになつた。しかしその測定感度は現在のところ1000IU/L程度であるため,それ以下のHCGを検出することができず,これらの反応が陰性化した後は待期的経過観察あるいは予防的治療に移る他はなかつた。
 Radioimmunoassay(RIA)はこの空白を埋めてHCGの動態を正常LHレベル(100IU/L HCG eq.以下)にいたるまで測定可能であり,とくに治療効果の判定および予後のfollow upにきわめて有意義な測定法として注目されている。RIAについては1965年Wildeらがはじめて二重抗体法による方法を発表したが,現在われわれがルーチンに行なつている手技を付表に示した。本法は測定にほぼ1週間を要するので,さらに最近ではsolid phase法を用い臨床応用を容易にするように努めている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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