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臨床メモ
全身麻酔による骨盤位娩出法
著者: 竹内久弥1
所属機関: 1順天堂大学医学部
ページ範囲:P.360 - P.360
文献購入ページに移動 骨盤位娩出術には種々の方法があるが,一般にはできるだけ待期的に,児の臍部が陰門に現われるまでは手術的操作を避け,麻酔も最小限に止めることが勧められている。
Washington Hospital CenterのDodeckら(South.Med.J.,61,1223, 1968)は,これに反して完全な全身麻酔の下にきわめて積極的な骨盤位牽出術を行なつている。彼らの方法は,分娩第1期に経口的に睡眠剤や麻薬の投与を行ない,第Ⅱ期が近づくと,ラボナールの静注を行なう。子宮口が全開し,先進殿部が骨盤濶部に達するか,あるいは足が陰裂より見える位置に達したら,エーテルと酸素による全身麻酔が開始される。さらに筋弛緩部が間歇的に投与されで骨盤会陰筋群の緊張が除去される。十分に麻酔がかかつたところで会陰正中切開のうえ,児を牽出する。後続児頭はPiper鉗子を用いて娩出せしめる。以上の操作はきわめて短時間に行ないうるという。
Washington Hospital CenterのDodeckら(South.Med.J.,61,1223, 1968)は,これに反して完全な全身麻酔の下にきわめて積極的な骨盤位牽出術を行なつている。彼らの方法は,分娩第1期に経口的に睡眠剤や麻薬の投与を行ない,第Ⅱ期が近づくと,ラボナールの静注を行なう。子宮口が全開し,先進殿部が骨盤濶部に達するか,あるいは足が陰裂より見える位置に達したら,エーテルと酸素による全身麻酔が開始される。さらに筋弛緩部が間歇的に投与されで骨盤会陰筋群の緊張が除去される。十分に麻酔がかかつたところで会陰正中切開のうえ,児を牽出する。後続児頭はPiper鉗子を用いて娩出せしめる。以上の操作はきわめて短時間に行ないうるという。
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