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絨毛性腫瘍の諸相(1)
著者: 前田一雄1
所属機関: 1鳥取大学医学部産婦人科学教室
ページ範囲:P.674 - P.675
文献購入ページに移動 絨毛性腫瘍(chorionic or trophoblastic tumor)は胞状奇胎と絨毛上皮腫の2種類に分かたれる1)。いずれも絨毛上皮細胞の異常な増殖をみるが,胞状奇胎には明らかな絨毛構造がみられるのに対して,絨毛上皮腫にはまつたく絨毛構造がなく,絨毛上皮細胞自体にも異型性が強い。
臨床的には胞状奇胎は大部分良性の経過をとり,絨毛上皮腫は早期に血行性転移をきたし悪性の経過をとる。胞状奇胎と絨毛上皮腫のあいだには臨床的な関連があり,胞状奇胎後には一部に絨毛上皮腫の発生がみられ,また,絨毛上皮腫患者の半数以上に以前に奇胎を娩出した経験がある。
臨床的には胞状奇胎は大部分良性の経過をとり,絨毛上皮腫は早期に血行性転移をきたし悪性の経過をとる。胞状奇胎と絨毛上皮腫のあいだには臨床的な関連があり,胞状奇胎後には一部に絨毛上皮腫の発生がみられ,また,絨毛上皮腫患者の半数以上に以前に奇胎を娩出した経験がある。
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