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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科24巻8号

1970年08月発行

臨床メモ

未熟児を退院させる時期は?

著者: 竹内久弥1

所属機関: 1順天堂大学産婦人科

ページ範囲:P.695 - P.695

文献概要

 未熟児を含む低体重児の退院時期決定は実地上,意外に難かしいもののように思われる。その判断は,第一に児が生理的に成熟したか否かで決められるべきであろう。体温,呼吸,哺乳力などが安定してくれば一応外界での適応力ができたと見て良いと考えられるが,しかし,実際は体重が目安にされることが多いのではないだろうか。
 それでは,体重がどの位になつたら退院させて良いものか,ハーバード大学小児科のBergら(JAMA,210:1892, 1969)の検討を紹介しよう。彼らは,2,268g以下で生れ,奇型も疾患もなく,平均11日の入院期間後に,平均体重2,041gで退院した68名の児と,同じく2, 268g以下で生れ,奇型も疾患もなく,平均22日の入院期間後に,平均体重2,417gで退院した572名の児を生後3ヵ月まで観察した。その結果,全例が異常なく経過し,早期退院児も入院児と同様の成長を見せたし,これらのうち54名はその後も観察が続けられたが,全く異常を示さなかつたという。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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