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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科25巻6号

1971年06月発行

特集 人工妊娠中絶術

吸引法による人工妊娠中絶の実際

著者: 大村清1

所属機関: 1大村医院

ページ範囲:P.517 - P.523

文献概要

I.はじめに
 早期人工妊娠中絶術(流産手術も含む)は開業医にとつて,もつとも多く用いられる手術であり,その術式はほとんど完成されたものとなつていた。すなわち子宮腟部の固定→ゾンデ挿入→頸管拡張→胎盤鉗子による内容除去→キューレットによる掻爬という順に器械を使用して操作を終了するものである。
 しかし,昭和30年,佐々木が牽引法を考案し,その後紀平など,2〜3の発表があつたが,広く使用されるまでには至らなかつた。昭和40年に東京オペグループ(以下T.O.G.と略す)の杉山,野田,関などは,従来の吸引法に改良を加え,大村はこれをスーパーサクション(以下Suc.と略す)と名づけ(図1),試用した結果,従来の胎盤鉗子,キューレット法よりも,はるかに良好な成績が得られた。その後,Suc.による吸引法は広く一般に使用され今日に及んでいる。今回,Suc.について,器械の簡単な説明と,実際の使用に際しての注意点について述べみたいと思う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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