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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科25巻7号

1971年07月発行

診断と手技

腹腔鏡

著者: 山本浩12 岩田嘉行12 中村英世12

所属機関: 1川崎市立病院産婦人科 2慶応義塾大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.629 - P.635

文献概要

はじめに
 子宮内の正常妊娠が満期に至つて,胎児とその付属物の母体外への娩出という形で自然に終結するのに対し,子宮外妊娠(以下外妊)は,まれな例外を除けば,満期まで持続することはなく,母体腹腔内での出血および中絶という形で終局を迎えることになる。放置すれば,しばしば母体を死に至らしめ,しかも決してまれな疾患ではないので,われわれ臨床医の念頭から常時消え去ることのない疾患であるといつて過言ではなかろう。
 しかしその診断は必ずしも容易ではなく,臨床経過や内診所見,各種の臨床検査結果などの綿密な検討によつても治療の方向を見定めるのに困惑を感ずることがしばしばある。また死に至る疾患であるからといつて,疑わしい症例の全てに試験的開腹術を試みることも不可能ではないが,対象例の拡がりと侵襲,合併症などに思いをめぐらせる時,全面的に賛同するわけにいかない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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